そもそも前置きの長い釣行記などと言う物は、

釣果が芳しくなく何とか規定の文字数を稼ぎ出すための苦し紛れの策となっている。

文字数に制限のない本ホームページへの投稿に、ぐだぐだ申し述べるのもいささか気が引けるのであるが、

ご多分に漏れず今回の釣行も「釣り馬鹿」お得意の大団円を迎えるにあたっては、

やはり前置きが必要であろうと考え、こうして釣行記を書き始めているのである。

釣行はワラサフィーバーが始まってまだ5日目の登り調子真っ只中の神子元海域。

午前零時にはtoshi会長、みのちゃん、私の3メンバーが平日というハンデ?

を強行突破し伊豆半島は須崎港のT副会長の元へ向かうのであった。

前日までのインターネット情報によれば、伊豆半島各地区のどこの船宿でも竿頭は10本越え。

しかも船中100本は軽く越えている様子で、車中の3メンバーの風呂敷はいやが上にも広がって、

終いにはシロナガスクジラあたりでも包み込めそうな様相を呈していた。

@まずは可愛くクーラーの大きさの心配。

「私のは氷を入れて3本が限度かな?」

「みのちゃんのは5本は入るね。」

「会長のが10本は入るから、入りきらなかったらこれに入れよう。」

「漁港で発砲ケースが入手できるから大丈夫だよ。」

A次に送り先の心配

「発砲ケースで送れるのかな?」

「クール宅急便でなくても、発砲ケースに氷を入れて塩を振っておけば問題ないよ」

Bさらに船上での入れ物の心配

「入れ食いになったら、取りあえず突っ込んでおける樽が必要だね。」

「血抜きなんてやってる暇無いよね。」

「船に生け簀があるから平気だよ。」

「生け簀がいっぱいになって、副会長の船傾いちゃうんじゃないの?」

C極めつけは網頭の心配

「みんな一斉にかかったら誰が玉網取りするんだ?」

「ギャフしかないね。」

「最初は12号太ハリスだからごぼう抜きでしょ?」

Dまとめ

目標一人20本。船中80本+真鯛とヒラメでウハウハ!!

「捕らぬ狸の皮算用」(-。-;)ボソッ

んな、馬鹿話をしながら車は順調に西湘バイパスを抜け伊豆半島に突入・・・・
っと、「あれれ???」

(以下ガチンコファイトクラブ風に・・)
「とんでもない事件発生。予想だにしなかった危機。果たして釣り馬鹿3人の運命はいったいどうなってしまうのかぁ〜!!・・・」

まあ簡単に言えば、ガソリンメータのFUELランプが点灯してたわけ。

「しまった!ガス入れるの忘れてたぁ〜! でもこの先の熱海で何とかなるでしょ。」

と、甘い考えのまま熱海に到着。市内を循環するも空いているスタンドは皆無。

「そか〜!今日は平日だぁ〜! しかも夜中の1時は過ぎてるし・・・・(^^;)ゞ」

ペナルティーとして、釣果に関係なく釣行記が私に廻ってくるし・・・・

「身から出た錆」(-。-;)ボソッ

熱海駅前でタクシー運ちゃんに聞いたら小田原へ戻れと・・・・。

こんな時のJAF頼み。電話して聞いてみると伊東に営業店があることが判明。

しかし、残りの燃料でたどり着けるかが心配。

「ガス切れたら押してね。会長&みのちゃん! 因みに2トン越えてるからね。この車。」

伊東へは時速50キロ以下、下り坂はニュートラルの節約運転を心がけ、何とか無事にスタンドにたどり着けました。

ここだけの話ですが、事件発生からこの伊東のスタンドに到着するまで、

あれだけ盛り上がっていたワラサの「ワ」の字も話題にのぼりませんでした。

みんな緊張していたんですね。(笑)

●本日の卑怯な手段(その1)

釣り意外のところに気を向かせ、釣りに集中できない状況をつくる。(by片瀬の釣り人)

給油も無事終わり、須崎に向かって再スタート。伊豆高原のコンビニで休憩。

「ここ(コンビニ)いつも俺たちが寄るんだよね。」

と、みのちゃん。それって、釣れないジンクス付きって事? 

釣り親父たちは、案外立ち寄るコンビニにこだわりを持つものである。

続いて川津の餌屋に到着。オキアミブロックを仕入れる。

なんとT副会長も竿を出すそおな・・・。っつうことで、ブロック一枚追加。

「ここのオキアミ、安いから釣れないんだよなぁ〜。」

と、またまたみのちゃん。みのちゃんには先見の明があるらしい・・・・(笑)

『をいをい! この釣行記、まだ本題に入ってないぞ!!』

午前3時。色々あったが無事須崎漁港に到着。T副会長登場まで就寝・・・・・

のつもりが、やられました! 会長に! みのちゃんと私は見事に睡眠タイミングを逸したのであった。

●本日の卑怯な手段(その2)
睡眠不足で魚信を見逃す様に仕向ける。(by会長)


午前4:30。いそいそと準備を始める。因みにみなさんのタックル紹介。

会長:ポイントオリジナル30lbショートワンピースとD社手持ち真鯛250G。

みのちゃん:よしぼ〜オリジナルワンピースとS社VALDI M250。

私:自家製8lbs-240キンキラワンピースとD社潮流君。(誘ちゃんはお休み)

やはりみなさんガンガン釣り上げようという魂胆剥き出し。しかし会長と私は何で真鯛竿を持って来ているのか・・・・。

さてT副会長も到着し道具を船上に載せていよいよ出航。

向かうは神子元海域。北の風が若干強めで、台風の影響か波長の長いうねりが有るが問題なさそう。

大ちゃんがいたら分からないけど・・・(笑)

船座は右舷ミヨシがみのちゃん。右舷トモを操船しながらのT副会長。

左舷ミヨシが私でトモが会長の布陣。
はるか前方には神子元島が見え、その向こうに100隻余りの大船団を発見。

まだ時間もかかるだろうと座板の上に横になるが、波が有るのでどこかを支えてないと安定が保てない。

みのちゃんは両腕組んで寝ているし・・・・どういう平衡感覚なんだ??(笑)

寝ていられないのでトモ側に偵察敢行。T副会長の仕掛けが目に入る。

「????あれ???? その仕掛け巻きに8号って書いてない?」

たしか釣り馬鹿掲示板には10号4ヒロって書いてあったような・・・。

何かしかも長そう・・・5ヒロって事は無いよね!! 副会長!!

●本日の卑怯な手段(その3)
ハリスの太さ・長さを公表しておきながら、しっかり自分だけ細く長く生きている。(by T副会長)


さて船団間近に到着。既に時刻は6:00AMを過ぎ早くも玉網が走っている船も見える。

「をぉ〜っ!!! 早く釣りてぇ〜!!!」

船籍を見ると、北は網代、西はなんと用宗あたりからの遠征組も。

これだけの船団はさすがに壮観である。

「60mでやってぇ〜!」

待ってましたとばかりに投入。

仕掛けが棚まで沈むのが遅く感じてしょうがない。

うんこらやっこらコマセワークにも力が入る。キーパーに竿を預け、じっと竿先を見る第一投目。

この時のワクワク感がたまらない。竿先がズボッと海中へ・・・と想像は膨れるばかり。

この時点でのハリスは、みのちゃん&私12号4ヒロ。会長10号4ヒロ。T副会長は裏切りの8号5ヒロ。

「来たぁ〜!!!」
朝の第一声は我らがtoshi会長。置き竿の電動ウインチで巻き上げ開始。

「ばれたぁ〜!!!」
この第一声も我らがtoshi会長。痛恨のすっぽ抜け。ご愁傷様。

「来たぁ〜!!!」
第二声はなんと私。竿をキーパーから外して・・・・・軽い・・・・・(^^;)ゞ。

「イサキだぁ〜!!!」
ご愁傷様。この後3尾イサキ追釣。

今日はイサキ釣りだったっけ?しかし、よくまあ12号ハリス、ヒラマサ針13号に喰ってくるよなぁ〜。

「反応出てるよぉ〜!!」

副会長がハッパをかけるが喰わない。

朝一のゴールデンタイムなのにおかしい。

「来たぁ〜!!!」またまたtoshi会長。

「抜きあげる?」

「ギャフでしょ。」

以上みのちゃんと私の会話。でも副会長の玉網取りで無事船中一号の3.5キロ。おめでと!

ここで私めはこそこそとハリスチェンジ。

みのちゃんには内緒で10号4ヒロにしました。・・・っと、いきなりビンゴ!!

「入ったよぉ〜!!!」

思わず雄叫びを上げていました。キーパーから外してスタンディング開始。

「どう?感じは?」

「イサキより重い・・・」当たり前やん!!!

「抜き上げる?」

「10号だからやめておく」

「・・・・いつ10号になったんだ・・・・・」

以上みのちゃんと私の会話。

●本日の卑怯な手段(その4)
ハリスチェンジはこっそりと・・・・(by 片瀬の釣り人)


魚の反撃は完全無視したポンピングなんて何年鰤だろ?

目一杯締め付けたドラグが滑ってしまって釣りにくい。

自家製のワンピースは良い曲がりをしていて自己満足。

ガンガン巻き上げて会長の玉網取りで無事2.6キロをゲット。みのちゃん羨ましそう・・・・がんばれぇ〜!

朝の一流し目は船中当たり3回のうち2本ゲットでおしまい。ちょっとがっかり。

「来たぁ〜!!!」

二流し目早々またまた我らがtoshi会長。置き竿の電動ウインチで巻き上げ開始。

「ばれたぁ〜!!!」

かなり上まで上げてきたのに、またまた我らがtoshi会長。痛恨のハリス切れ。ご愁傷様。

流し換えを期に私はハリスを一気に6号5ヒロに変更。やはり内緒で・・・(笑)

「入ったぁ〜!!」

ハリスの換え際に何故か当たる今日のワラサ。またまた私にヒット。今回は若干弱めのドラグでポンピング。

「あと何メートル?」

会長が玉網を持って近づいてくる。

「ハリス6号にした。」

みのちゃん「・・・・・」

●本日の卑怯な手段(その4のおまけ)
ハリスチェンジはこっそりと・・・・(by 片瀬の釣り人)


ビシも上がり、ハリスをたぐり寄せるが魚が船下に入って出てこない。

それでも少しずつたぐってあと1m・・・・・ハリス切れ・・・・・ご愁傷様。

会長は無情にも黙って背中を向けて自席へ・・・・。

「お〜い!背中が笑ってるぞぉ〜!!」

ハリスを6号に代えているみのちゃん発見。(笑)

この後しばらく当たり無く、釣れるのはみのちゃんの沖メバルばかり。

「今日はメバル頭だな。(;_;)」

「こうなったらハリス4号で行くぞ!」

と密かに一大決心した私は、ロッドを潮流君(30-340)に交換。

ハリス4号5ヒロ。針チヌ4号×2本。クッションゴム1.2mm。

ビシも80号Lサイズに変更。これってどう考えても真鯛仕掛け。

当然ドラグなんて有って無いくらいの設定。

「竿代えたよ。」

「そのハリスむちゃくちゃ細くない?」

「うん。4号」
「・・・・冒険をする人だ・・・・」
以上みのちゃんと私の会話。

●本日の卑怯な手段(その4のおまけのおまけ)
ハリスチェンジはこっそりと・・・・(by 片瀬の釣り人)


「入ったぁ〜!!!」

またもやハリス換えの直後であった。

「うを〜っ!!」

背中でみのちゃんも雄叫び!その直後
「ばれたぁ〜!!」と私。

「あれぇ〜???」とみのちゃん。

Wヒット、Wバラシの顛末であった。

みのちゃんはハリス6号のチモト切れ。

ドラグはかなり弱めだったので相当な大物だったと推測。

私は枝すの根本からハリス切れ。4号で枝す出してちゃいかんな。

ワラサはそれほど甘くない。

10:30AM
「これで最後の流しにして、ヒラメに行こう。」

T副会長の提案で最後の戦いに挑む。

あれ?ところでT副会長どうしたの? 確か竿を出していたと思うんだけれど・・・。

あんまり大きい声じゃ言えないんですけど、船酔いでダウンしてたんですって。

・・・って書いたら皆さん信じちゃいますかねえ。(笑)

まあ速潮と強風で操船が大変だったって事にしておきましょう。今回は・・・

最後の流し代え第一投目。当然ハリスは4号でチヌ4号の1本針。

「入ったぁ〜!!!」

本日最後の雄叫びを上げさせていただいきましたのは私。

ゆるゆるドラグは一気に10mの道糸を吐き出し何とか停止。

さて反撃とポンピングするもその分だけ糸が出ていく。これってゆるめ過ぎか? 

すこし締めて反撃するが思わず道糸を手で手繰り出す引きがまだ残っている。

会長もそばに来てゆっくりやるよう応援してくれているし、

みのちゃんもおまつりしないように自分の仕掛けを上げてくれているし。

みんなの協力に感謝感謝!

くたびれて座りかけたら

「普通スタンディングだよな・・」とみのちゃん。釣り馬鹿は厳しいっす!!(笑)

何とかビシは回収しあとは問題のハリス。

またまた船下に潜り込んでしまいそう。

でもT副会長が旨いこと操船してくれて2.8キロが無事会長の玉網に収まった。

思わず会長と握手!! (4号でのワラサは私の新記録でした。)

「会長! 網頭おめでとう!」

下船後T副会長が
「魚を掛けるまでは人に迷惑をかけなければどんな卑怯な手でも使おうよ。

でも魚が掛かったらみんなで協力し会うのが当たり前だよな。」

と、言っていたけど、まさに今回はその協力に感謝いたしますです。

『これで終わると思うなよ。まだ釣行紀は続くぜ!』

さて、ワラサ狙いを諦めた我々は下田湾内に移動。

「お楽しみぃ!追っかけイワシ泳がせハモノ釣り大会〜!!」

パチパチ!! ピードンドン!! パフパフ!! ジャンジャン!!

T副会長の特性サビキ仕掛けにイワシを食わせて放置し、それにヒラメや青物を食わせると言う、

餌不要の簡単泳がせ釣り。会長とみのちゃんは既に経験済みなのだが、私は初体験でもうワクワク。

魚探を見ながらイワシの頭上で急停止。

仕掛けを放り込みしゃくってイワシを掛ける。・・・・・って、イワシがかからん!!

ワラサ戦で惨敗のみのちゃんと副会長は早くもイナダを上げている。

イワシが掛かってなんぼの釣りなのに・・・・(>_<)。しゃくらないとイワシも掛からないので置き竿にも出来ない。

業を煮やした会長に至ってはカッタクリなんぞ始めてしまうし、私はだんだん睡魔に襲われてくるし。

みのちゃんとT副会長は確実にイワシが掛かるんだな。

それでも何とかイワシが掛かって念願の置き竿に出来たときはワラサが釣れたくらい嬉しかった。(嘘爆)

ドラグをゆるゆるにして、リールの横に突っ伏してお休みタイム!

獲物が掛かったらドラグが滑り出す音で目が覚めるという案配。

そして見事作戦成功!シューという音で目を開けると、竿先が踊りを踊っている。

してやったりのにんまり顔でリールを巻くと、上がってきたのはちんまいショゴ(カンパチ君)。

(銭州で釣れなかったんだよなぁ〜)小さいながらもしっかりキープ。

んで結局第二ラウンドは会長坊さんの結果に終わる。

して釣果発表
toshi会長:ワラサ1、イサキ少々、沖メバル少々
T副会長:イナダ少々、イサキ少々
みのちゃん:イナダ少々、沖メバル少々
私:ワラサ2、イサキ少々、ショゴ1

という事で・・・
「ワラサの釣り方 いつでも教えてやるぜ!!」 川 ̄― ̄)ロンゲニヤッ!
2本で言うかぁ???

最近ふと感じる事。

釣行するたびに「リベンジじゃ〜」と宣言しすぎて、果たしていつの分のリベンジなのか分からない状態に陥ってる。

かく言う今回も宿題をたくさん抱えて帰ってきたわけで、この分のリベンジはいつになり事やら・・・